「隠された差別」が存在する?差別を判断する心理を調査した結果

男女どちらに対しても失礼な人は、「性差別をしていない」と言えるのだろうか?

今回、テキサス大学の調査により、女性に対して性差別的な考えを持っている男性は、男性に対しても態度が良くないということがわかった。

まず研究者たちは1,100人の会社員男性を対象に、男性や女性の同僚に対する失礼な態度や女性に対する考え方を自己申告させた。

次に、人が「性差別」をどう判断するかを検証した。
研究者らはまず、被験者にドナルド・トランプ氏のツイートを読むよう求めた。

被験者にはトランプ氏の女性に関するツイートを2つ見せ、その後男性に関してのツイートを見せた。
これらのツイートはすべて、問題の女性や男性を侮辱する内容だった。

まず、女性に関するツイートだけを見た被験者は、トランプ氏は性差別的だと判断した。
しかし、女性に関するツイートの後に男性に関する攻撃的なツイートを多く目にするほど、トランプ氏は女性差別的ではないと判断する確率が高くなった。

そして最後に、研究者らは被験者に架空のシナリオを読ませた。
その内容は男性と女性の部下に対して管理職が失礼な態度を取っている、という内容だった。

そして被験者に、これらの管理職がジェンダーバイアストレーニング(無意識の性差別を改善する研修)を受けるべきかどうかを述べさせた。

すると、管理職が男性に対して失礼である要素が多いほど、管理職がジェンダーバイアストレーニングを必要としていると判断する数は減少した。

これらの結果により、研究者は一般的な失礼な態度によって、人種差別や他の差別といった他の偏見に気づきにくくなることを強調している。

より公平な環境作りのためにも、「機会均等」性を判断するツールの開発が求められる。

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