「せっかく色々計画したのに、ダラダラした休日を過ごしてしまった…」
みたいな経験はありませんか?
それは、ひょっとするとあなたの遺伝子が影響しているのかもしれません。
島根大学の宮崎氏ら研究チームによって、”夜型”の人の身体活動量が休日に当たる土曜日のみ低くなっていることを発表しました。
研究内容
今回の研究では大学生81名(女性67名、男性14名)を対象に実施。
まず、それぞれの口から採取したDNAの中に含まれる”時間遺伝子(※1)”のサンプルを基に、”朝型””夜型”の2つのグループに分類。
期間は1週間で、対象にデジタル加速度計を装着してもらい、そのデータから時間別身体活動量を解析しました。加えて期間中の起床時間や生活習慣に関するデータの集計も行いました。
その結果、夜型は朝型に比べて、1時間ごとの身体活動量が土曜日のみ特に低くなっていたのです。また、土曜日ほど顕著ではないものの日曜日も値が低くなっていたといいます。
このことから宮崎氏は、差があまり見られなかった平日は通学・通勤などの社会的影響を受けているためで、土曜日・日曜日という休日にのみ遺伝子の要素が強く出ると述べています。
加えて、自分自身が認識している朝型・夜型のタイプや生活パターンと遺伝子的なタイプとでは相関がないと明らかになりました。
この結果から、朝が辛く寝坊をしてしまう人の中には遺伝子が夜型であり、無理をしているという可能性もあり得るのです。今後、生活をしていく上で主観的な認識だけでなく、生まれつき持っている”朝型””夜型”という個性も考慮して取り組むことで、あなたのパフォーマンスもさらに上がるかもしれません。
用語集
※1)時間遺伝子:約24時間を周期とする体内リズムを制御する遺伝子の総称。特定のたんぱく質を生成・分解することで、体内の様々な生理機能を制御しているという。