認知機能を上げるには、わずか10分のランニング⁉ー筑波大学が初めて証明

次第に外出が億劫となるこの季節。皆さん日常的な運動はされていますか。

この程、10分間のややきつめなランニングが快適な気分を起こすと共に、脳の活動を促し認知機能を高める事が分かりました。
これは筑波大学が初めて実験で証明したのです。

元々ランニングは、健康に良いとされてきました。しかし、実験室内での実験は、大部分がペダリング運動(自転車などを漕ぐ動作)によるものであったそうです。
そのため、全身を使うランニングが、人間の脳にどのような影響を及ぼすのかは未知でした。

実験には26名(女性8名、男性16名)の健康な大学生や大学院生などの若者が参加しました。
参加者はランニング条件(1分当たり心拍数140拍程度のややきつい程度のランニング10分間)と対照条件(何もせず座っている安静状態)で日を分けて実施。
また各条件とも実験の前後で快適かどうかのアンケートとストループ課題(※)を行いました。

今回の実験は「ややきつい」と感じる中強度の中で行われましたが、
マウスの研究では、遅いペースのランニングが海馬を活性化させたり、長期的には記憶力が向上していると研究者は伝えています。
そのため軽い運動でも効果があるかもしれないのです。
また、本実験では若者が被験者となっていますが、今後の検証次第では中高齢者も同じような効果が十分に期待できると言います。

寒い季節になってきましたが、仕事や勉強など何かに行き詰った人は是非ランニングをしてみてはいかがでしょうか。

用語集

※ストループ課題:表示された文字の色情報と文字の意味が持つ情報の2つが矛盾している場合、答えるまでに時間がかかることを利用した課題。

例として、「黄色」という文字が赤色で表示されている場合。
その際、脳では意味と色の2つの情報を分けて処理しなければならない。

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