こどアレ先生に聞いた!赤ちゃんに何を食べさせればいい?離乳食の注意点

子どもの成長は素晴らしいことですが、心配なこともたくさんあるでしょう。
特に離乳食については、お子さんの体質や食事量も違うため、はっきりとした正解がなく困るという意見も多く見かけます。
アレルギーなどの心配から「何をどのくらい食べさせていいのか…」というお悩みも。

そこで今回、こどアレ先生にお話を伺いました!

こどアレ先生

小児科専門医・指導医、アレルギー専門医。
アレルギーを中心に、子どもの発達や健康に関する情報を発信中。note:こどアレ@小児科医|アレルギー専門医

―――アレルギーの可能性がある食べ物を、赤ちゃんのうちにどのくらい食べさせて良いのか悩んでいる方は多いようです。分量や特に注意すべき食材についてお聞かせください。

こどアレ先生:

食物アレルギーは原因食材のタンパク質に反応し起こします。

「食べたタンパク質の量」に関係して症状が出て、一般的には多く食べた方が強い症状が出がちです。

最初は少しだけ食べてみて、その後も少しずつ増やしながら食べ進めることで、ひどいアレルギー症状を起こさずに、アレルギーがあるかどうかを確認出来る可能性が上がります。

その「少しずつ」がどれくらいの量が良いかどうかは、明確な答えはありません。

親御さんのご心配に合わせて、お子さんのアレルギーの素質に合わせて、「耳かき一杯」「赤ちゃんスプーン半分」「小さじ一杯」などと、お勧めの開始の量は変わるかと思います。

食材として注意すべきものは、やはり食物アレルギーの原因として多い食材、具体的には、鶏卵、牛乳、小麦です(その他、ナッツ類、ピーナッツ、いくらなども多いですが、離乳食の初期にはあまり食べない食材かと思います)。

特に、鶏卵は加熱によりアレルギーの起こしやすさが低下しますので、しっかり加熱したものから食べ始めるとトラブルが少なくなります。

こちらにも書いておりますので、ぜひ参考にしてください。

note: アレルギーに配慮した離乳食の進め方

―――少しずつ食材を試すことの理由には、そのような背景があったのですね!もし試していてアレルギー反応が出たときの特徴や、すぐできる対処法はありますか?

こどアレ先生:

食物アレルギーの症状としては、じんましんや皮ふが赤くなるなどの皮ふの症状が圧倒的に多く、その他の症状としては、咳やぜーぜーなどの呼吸器症状、目や唇が赤くなる・腫れるなどの粘膜症状、嘔吐や下痢などの消化器症状、意識がもうろうとする・ふらふらする・ぐったりするなどの全身症状などがあります。

食物アレルギーっぽい症状が出てきたと思われたら、どんな症状が出ているのかしっかり観察することが重要です。

ぜーぜーして苦しそうになったり、全身症状があるようでしたら、急いで救急車を呼ぶ必要があります。

そこまではひどい症状で無くても、何らかの症状が強めだと思われたり、ご心配があるようでしたら、緊急に小児科を受診されると良いかと思います。

軽い皮ふの症状や軽い粘膜の症状だけで、あまりご心配が無さそうな状況であれば、何を・どれくらい食べて・どれくらいの時間で・どんな症状が出たか、などをメモして、後日小児科を受診されても良いと思います。

―――具体的な対応方法について、お教えいただきありがとうございます!アレルギーへの対処法と付き合い方について、皆さんへぜひメッセージをお願いします。

こどアレ先生:

離乳食は「初めて食べるもの」ばかりで、どうしても食べ進めるのが心配かとは思います。

ただ、アレルギー症状を恐れ過ぎると、何も食べ始められなくなってしまいます。

離乳食の開始を極端に遅らせることは、むしろ食物アレルギーの発症には不利だと考えられます。

お子さんのアレルギー体質や皮ふの状態にはよりますが、ご心配でしたら、開始する量をより少なくして、より少しずつ増やしながら食べ進めると良いと思います。

繰り返しになりますが、そうすることで、もし食物アレルギーがあっても軽い症状だけで済む可能性が高くなる、極力ひどい症状・アナフィラキシーを起こさずに食物アレルギーがあることを発見出来ることとなります。

どうしてもご心配な方はお近くの小児アレルギーの専門医にご相談されると良いかと思います。

―――こどアレ先生、本当にありがとうございました!

実際に何か症状が出てしまったら…と心配に感じる保護者の方も多いかもしれません。
しかし事前に知識を身につけ、少しずつトライすれば対策を取ることも可能なのです。
今回こどアレ先生がご紹介くださった食材・量・症状などの例をもとに、ぜひ試してみましょう。

こどアレ先生はTwitterやご自身のnote こどアレ@小児科医|アレルギー専門医にて、子どもの体や健康に関する情報を発信されています。
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