「寝すぎは体に悪い」はホント!?あらゆる疾患のリスクを高める長時間睡眠

「寝すぎ」は何時間から?

1日に何時間の睡眠をとるべきかは、現代の医学でもはっきりとわかっていない。
そして多くのメディアでは、およそ8時間の睡眠が推奨されている。
ちなみに年齢によって推奨される睡眠時間は異なるため、7時間から9時間と幅が持たされている。

また、高齢になるにつれ、より短い時間が適当であることも最近の調査では報告されている。中でも、7時間の睡眠と寿命および認知機能の改善との間にはつながりが認められているという。

もちろん、最適な睡眠時間には個人差がある。
しかしながら、ほとんどの研究では9時間を超える睡眠は 「過眠」 であると考えられている。

長時間睡眠と病気の関係

そして、長時間睡眠と死亡率および疾患率の関係性の調査により、長時間睡眠はあらゆる疾患のリスクを高めるとの報告があった。
具体的には、より長い睡眠習慣をもつ人は、抑うつ・認知障害・炎症・糖尿病・心疾患・肥満・脳卒中、そして死亡のリスク増加と関連しているというのだ。

例えばスペインで3286人を対象に実施された研究では、長時間睡眠が認知症発症のリスク増加と関連していることが明らかにされた。

他にも、睡眠は精神衛生とも深く関係している。

まず、不眠症はうつ病の一般的な症状であり、うつ病患者の約15%が過眠であると言われている。

そして、長時間睡眠と抑うつの間には決定的な関係性があるという。
習慣的に8時間以上の睡眠をとっている人は、過眠でない人よりも抑うつ症状を訴えていた。正常な睡眠時間の人に比べて過眠の人の方が、うつ病の発症率・重症度が高いことを示す調査もある。

睡眠は個人の感覚にもよる部分もあり、実際に何時間寝ているか計測しづらいところもあるため、まだまだ研究には課題が残る。
しかしながら、長時間睡眠が体に与える影響は大きいと分かる。
休日は好きなだけ寝がち…という人も、これを気に自分の睡眠時間をチェックしてみるのはいかがだろうか。

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