運動しすぎは、逆に男性ホルモンを減らす!適度な運動の基準とは?

適度な運動は健康に良いというのは周知の事実だろう。
実際に行われた調査でも、生活習慣病予防や死亡率の低下に寄与していると報告されている。

また、適度な運動は男性ホルモンであるテストステロンの分泌量を増やすことがわかっている。このホルモンは運動で筋肉が刺激されることで分泌され、細胞分裂を促進して筋肉を増やすはたらきがある。

だからと言って、がむしゃらに運動をすればよいというわけではない。
運動しすぎると、実はテストステロンは減少してしまう。
細胞分裂を促す際このホルモンは消えるため、運動をしすぎると供給が間に合わなくなってしまうのだ。

テストステロンの減少によって引き起こされる病気としては
LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)が挙げられる。
具体的な症状としては筋肉の減少・落ち込み・不眠など、心身ともに影響が出ることが分かっている。また深刻なケースとしては脳血管疾患、心筋梗塞、がんのリスクを高める危険な病気だ。

では、運動はどの程度でやめておくべきなのか。
男性市民ランナーを対象にした調査では、月120㎞以上走っているとテストステロンの減少が見られたという。
毎日走ると考えると、1日あたり4kmがボーダーと言える。
ジョギングやウォーキングを日課にしている方は、この数字を目安にするといいだろう。

医療用語集

LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)

LOH=late-onset hypogonadism
テストステロン値が低下することによって心身に不調が出る。
うつ、性機能の低下、骨粗鬆症、心血管疾患、内臓脂肪の増加などの要因となる。

テストステロン

精巣でつくられるホルモン。
最も分泌量が多く、作用も強い。
骨や筋肉の強化・ドーパミンの生成に関わる。

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