歯がなくなると認知症になりやすい?ー東北大学らが歯の喪失と認知症発症のしくみを発表

歯は、身体にとって大切な役割を担っていますが、将来的に認知症を発症するかということにも関連していることが東北大学の研究で判明しました。

認知症とは?

そもそも認知症とは、脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下あし、日常生活全般に支障が出てくる状態を指します。
認知症になるリスクとしては、高血圧や糖尿病、栄養バランスの乱れ、精神状態の悪化、身体活動の低下、社会との交流低下など多くの点が考えられています。
また日本では、65歳以上の5人に1人が認知症と言われているのです。
要介護の状態となる原因の一つでもあるため、今後認知症を予防することは大変重要になります。

研究の詳細

歯は食事や会話を行う上では非常に重要であり、栄養摂取や社会的交流を介して、間接的に認知症発症へ影響している可能性は今まで考えられてきました。しかし口腔状態と認知症発症の関係について、間接的な角度から調べた研究はこれまでなかったと言います。
そこで、研究者らは歯が無くなることで認知症発症のリスクを増加させる。その仕組みは栄養摂取や人との交流という要因から説明できるとし検討を進めました。

その結果、歯の喪失が認知症発症に関連しているとわかったのです。
また、結果は男女で差が生まれ、女性の場合は野菜や果物からの栄養摂取が一番、歯の喪失と認知症発症を結び付けていたといいます。一方で男性は、友人・知人との交流人数が減ったことが一番関連が強かったと報告しています。

研究者らは、今回の研究から、口腔内を健康に保ち、歯を残していくことは社会との関係や栄養摂取維持を通じて、認知症予防につながると推測しています。

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