この春から精神科医になった彼女は、かつて不登校を経験しました。
しずく@春から精神科医(@shizuku_stone02)さんからの、今だからこそ言えるお母さんへのメッセージが、話題を呼んでいます。
ネットでの反応は?
不登校・双極性障害・介護うつ、現代における数多くの問題を網羅したしずくさんの過去、諦めずに耐えぬいたお母さんの姿に、ネット上にも共感と感動・応援の声が集まりました。
・母には子供の笑顔が1番です。子供が幸せだとそれだけで頑張れる気がします。
・私もしずくさんのお母さんのように子どもたちを支えられる親になりたいです。
・優しい。みんなが優しくて、みんなが間違ってない。
・通りすがりのお母ちゃんですが、あなたが世界一幸せになれば、きっとお母さまも世界一幸せになれます。世界一幸せになってください。
・そんな優しいあなたにも幸せがたくさんになりますように✨ 通りすがりのおかんより☺️
・ステキな想いをコトバにして、シェアして下さってありがとう( ¨̮ )💕
インタビュー
―――大変なご経験を経て、気持ちが温かくなる素敵な投稿でしたが、こちらを投稿されたいきさつ・きっかけは何だったのでしょうか?
しずくさん:
初期研修が終盤になり精神科専攻医になるにあたって、自分の元不登校・うつ病のエピソードを交えながら情報を発信しようと思いTwitterを始めました。自分自身の勉強が目的でしたが、予想外にたくさんの不登校のお子さん、親御さん方からフォローして頂き、取り繕ったエピソードではなく生の体験談が必要とされていることを感じました。当時、私の家庭の空気は常に澱み、私は自分のことしか考えられず親を憎んだこともありました。
Twitterで親御さん方の悩みを拝見して、気丈に振る舞っていた母も、毎日私や家族のことで苦しいほど悩んでいたのだと実感しました。親世代がSNSをする時代でもなかったですから、吐き出す場所もなかったと思います。実際に聞いたわけではないですが、苦しかった母の声を、今現在悩まれている方々を通して感じたことで、改めて感謝の気持ちがあふれてこのような投稿をするに至りました。
――― ご紹介文にもあるような、心にすっぽりおさまる魅力的な投稿をされていますが、発信される際に意識されていることはありますか?
しずくさん:
前提として、自分の辛かった経験そのものが誰かを救うことはないと思っています。全く同じ経験をしている人間は一人もいないからです。それだけは忘れないように心がけています。
しかし私自身、鬱屈した気持ちを抱えてどうにもできない時、それにすっぽりと当てはまる表現に出会って救われた経験が多々ありました。経験を細切れにしたピースの一つがどなたかの思いと重なった時、その方が少しだけ楽になるといいなと思っています。
―――なかなか学校/職場に行けず悩んでいる方やそのご家族へ、しずくさんからのアドバイスやメッセージを、是非この場を通してお聞かせ下さい。
しずくさん:
今まで順調だった道筋が突然途絶えて、この状況が一生続くのではないかと、途方に暮れている方もいらっしゃると思います。「今日も何もできなかった」「何もしてやれなかった」と感じているかもしれません。同時に、一日の中で今まで考えたこともなかったようなたくさんのことを考えていると思います。私自身は中学から不登校になり絶望する傍らで、生きる意味であったり、人生について思いを巡らせ続けていました。
魔法のように問題が解決されることはありません。しかし、ご自身やご家族が「何も変わらない」と思っている日々の中で、たくさんたくさん考えていることは、確実に積み重なっています。それがきっかけとなり、コップの水があふれるように自然と動き出せる日が来ます。
どうか焦らないで、動き出せる日を信じて、自分の考えを大切にしてください。この時間は決して無駄ではなく、着実に自分の土台を強くしてくれています。これはご家族にも言えることです。
家族ごと成長した先で「昔は大変だったね。でもいい経験だったね」と笑い合える日が来ることを祈っています。
あたたかく心に響く、しずく@春から精神科医(@shizuku_stone02)さんからのメッセージでした。
1人で解決するのが難しい問題は、周りに頼りましょう。
しずく@春から精神科医(@shizuku_stone02)さんは、信じて乗り越えた先に、あたたかい春が訪れると教えてくれています。