昨今さまざまなメディアでも取り上げられているPMS(月経前症候群)。
月経が始まる前の3~10日間に起こる身体的・精神的な症状のことだ。
PMSの症状
個人差はあるが、具体例としては次のようなものがある。
・イライラ
・気分の落ち込み
・むくみ
・眠気
・乳房の張り
・下腹部の痛み
・肌荒れ
PMSは女性の70%以上が経験していると言われている。
現在は治療薬の開発が進められており、産婦人科では改善のために低用量ピルやホルモン治療を勧めている。漢方などが利用されることもある。
また現在は、食事によって症状が改善するという研究も多くなされている。
今回は、PMSの改善に役立つ栄養素と食材の例を紹介しよう。
おすすめ栄養素
①ビタミンB6
脳内のセロトニンやドーパミンの合成に役立つため、イライラや落ち込みを和らげる効果が期待できる。
【おすすめ食材】
・赤身魚
・肉類(ヒレ肉やささみなど)
・玄米
・さつまいも
②カルシウム
神経の興奮を鎮めて気持ちを安定させたり、筋肉の収縮や血液の凝固を調整するためむくみ・痛み等の改善に役立つ。
【おすすめ食材】
・乳製品
・小魚(骨ごと食べられるもの)
・大豆製品
③マグネシウム
神経伝達を正常に保ち、筋収縮の制御や血圧に関わる。カルシウム同様、精神の安定やむくみ・痛み等の軽減が期待できる。
【おすすめ食材】
・海藻
・魚介類(干しエビ・しらすなど)
④オメガ3脂肪酸
抗炎症作用があるため、生理痛を抑える働きがある。
【おすすめ食材】
・青魚
・エゴマ油
・魚卵(塩分・プリン体も多いため、食べすぎには注意)
⑤グリチルリチン酸
消炎作用があり、ニキビ・肌荒れを予防する。
【おすすめ食材】
甘草
尚、これらの食材は薬のような即効性があるものではない。
体に合うか習慣的・長期的に摂り続けることが大切だ。
日々の食事に取り入れてみてはいかがだろうか。
また、PMSの症状が重い場合は、自己判断せず専門医へ相談しよう。