救急医Tokutake先生が教える!放っておくと危ない!?ケガへの対処法

スポーツをしているとき、料理をしているとき、ペットに噛まれてしまったとき…
日常生活の中で、思わぬ時にケガをしてしまうことがありますよね。
そんなとき、どんな対処をすればいいのか知っていれば安心です。

そこで今回、Tokutake先生にお話を伺いました!

Tokutake先生

救急医
救急外来でのマネジメントに役立つ情報を発信している。
EMAlliance文献班所属/医学界新聞連載「ER診療の勘どころ」
ブログ「りんご街の救急医」

―――傷口から細菌の感染が起こるのは、どのような場合に多いのでしょうか?

Tokutake先生:


以下の3つは特に細菌感染のハイリスクです!


・ネコやヒトに噛まれた…これらは他の動物に比較して、感染率が高いとされています。

特にネコに噛まれた場合は要注意!

とっても尖ったキバが刺さるように皮膚を貫いて、思ったより深い組織まで到達しています。

小さな傷でも重篤な感染を起こして、治療が難渋することがありますのでご用心(最悪の場合には、四肢切断や死亡例も…)。


・3cmを超える傷口…3cmを超える傷口も細菌感染を起こしやすいことが知られています。

感染を抑え込む処置とともに整容面を意識した治療も必要になります。


・感染に弱い方々…糖尿病、癌を患っている方、ステロイドや免疫抑制剤を使用している方などは、細菌感染が起こりやすく重篤になりやすいです。

―――手や腕、脚などは軽いケガをよくする部分でもあります。
そのため、「大したことはない」と考えがちな人も少なくありません。
ケガをしたときに細菌感染を防ぐため、自分でできることについてお教えいただけますと幸いです!

Tokutake先生:

とにかく大量の水道水で流してください。

病院で使用される「生理食塩水」と自宅で使用できる水道水での洗浄によって感染率は変わりません。

とにかく洗う!が非常に大切です。

そのうえで、上記のような細菌感染が起こりやすい場合に当てはまれば、医療機関を受診してください。

できれば8時間以内には受診することをオススメします(最短3時間で感染が成立することもあるので、早いに越したことはありません)。

―――先生は「救急外来でのマネジメントに役立つ」情報を日々発信されてらっしゃいます。発信の際に意識されていることなどございましたら、お教えいただけますと幸いです!

Tokutake先生:

初期研修医~専攻医がつまずきそうなポイントを選んで、目の前にいる彼らを想像しながら発信するようにしています。

また、自分が知りたいことを勉強して、それをなるべくわかりやすい形で共有するように心がけています。

発信する前には一生懸命勉強するので確実に自分のものになりますし、発信した後も自分より深い方々からフィードバックをいただけることもあります。

情報発信を通して、青森県という本州最北端でも救急医療を一緒にやりたい!という仲間ができたらな~、なんて期待も抱いています(ツイッターで知り合った医師に誘われて研修先を決めたことがあります、大成功でした!)。

―――Tokutake先生、本当にありがとうございました!

ケガをしてしまったとき、「水道水で洗い流す」という基本的な行動が、やはりとても大切なんですね。
そのうえで、Tokutake先生が教えてくださったような細菌感染のリスクが高い場合は、出来るだけ早く医療機関を受診し、ケガが悪化しないようにしましょう。

Tokutake先生は 、ブログ「りんごの街の救急医」やTwitterにて、救急外来でのマネジメントに役立つ情報を発信されています。
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