人工甘味料でがんのリスクが高まる!?特に危ないのはどれ?

今や人工甘味料はありとあらゆる食品に使用されている。
「砂糖は控えた方が良い」という健康に関する知識が広がる中、「砂糖ゼロ」の人工甘味料を使った飲み物なら大丈夫…と思って購入している人も多いのではないだろうか。

世界の人工甘味料市場は222億ドル(およそ2兆7000億円)と推定され、過去2年間だけで30億ドル(4000億円)近く増加している。
多くの医療機関や組織が、疫学調査の結果、人工甘味料は安全であると報告している。

この一方で、「人工甘味料不使用」というフレーズがプッシュされている商品も多く見かけるのではないだろうか。

ある動物実験ではアステルパーム(アスパラギン酸とフェニルアラニンという二つのアミノ酸を結合させたもの)に発がん性が認められた例もある。
アステルパームを妊娠しているラットに投与する実験により、子どもに発がん性が認められたという。

そして今回、フランスのソルボンヌ・パリ・ノール大学フランス健康医学研究所 (INSERM) 栄養疫学研究チーム (EREN) 、コンセルバトワール国立芸術・医療学校 (CNAM) 、およびフランス国立農業・食品・環境研究所 (INRAE) によって行われた研究により、他の人工甘味料にも発がん性が認められたことがわかった。

研究者らは、2009年から現在に渡ってデータ収集を行っている「NutriNet-SantéstudyTrusted Source」 に登録された成人102,865人の病歴を分析した。参加者は平均7.8年にわたって新しい研究のために追跡された。

すると、人工甘味料を大量に摂取している人は一般的にがんのリスクが13%高いことがわかった。

摂取量に注目したところ、中央値である18 mg/日以上の高摂取者は、非摂取者と比較してがんリスクが高い結果となった。

そして中でも乳がんや肥満に関連したがんを発症する可能性が最も高いという。

また人工甘味料の中でも、特にアスパルテームとアセスルファム-Kの摂取とがんとの間に関連性があることが明らかになった。
ただし、この2種類は他の甘味料よりも多くの商品に使用され、多く消費されている。
他の甘味料の消費者数を更に割り出すことで、因果関係をより明確にしていくとのことだ。

商品の成分表示にどんな甘味料が載っているか、これを機にチェックしてみるのも健康への一歩だろう。

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