あなたはどのパターン?
睡眠を16種類に分類できると判明!最適な不眠治療が可能に!

皆さんは日々質の高い睡眠ができていますか?
睡眠は疲労回復だけでなく、様々な効果があります。
ただし、昨今は生活の多様化により睡眠時間や睡眠の質に満足できていない人が多いでしょう。

東京大学はこのほど、大規模なデータ解析から睡眠が16パターンに分類できることを発表しました。
現状の睡眠に満足できていない人には、ぜひ読んでいただきたい研究です。

睡眠の重要性~あなたも”隠れ睡眠不足”?~

今までヒトの基本的な睡眠の構造として、
”昼間に活動し、夜は7時間ほど眠る”と言わてきました。
しかしこの構造は、電気やカフェイン・アルコールの普及、ライフスタイルの多様化によって、一時的あるいは慢性的に変化・抑制することが可能になっています。

突然ですが、あなたには以下のような症状がありませんか?
江崎グリコ株式会社によるとこのような心身の不調が、実は睡眠不足からくる初期症状だというのです。
これらの症状を感じる場合は、たとえ眠気がなくとも身体に必要な睡眠の時間や質が確保できていない可能性があります。

・なんとなく疲れやすい
・ストレスを感じる
・ドカ食いしやすい
・些細な事でイライラする
・集中力が続かない
・注意が散漫になる

また睡眠不足が続くと、太りやすくなったり、うつ病や生活習慣病の発症リスクが高まったりします。
これらのリスクを考えると早く睡眠不足を何とかせねば!と思いますよね。

しかし、ただ一律に睡眠時間を増やせばいいというものではないのです。
長時間睡眠をとっても、あまりスッキリせず逆に疲れてしまったという経験はありませんか?

現状で明確な分類などはわからないものの、
何となく睡眠時間は短い方が良いと感じる人や、朝もしくは夜の方が活発的な人など最適な睡眠は人それぞれだと言えます。
今回の研究結果では、その細かな睡眠パターンが解明されました。
これは、将来的にはさらに最適化された診断や治療法の開発につながると期待されているのです。

研究内容

東京大学の研究チームは、睡眠や覚醒などを腕に着けた加速度センサーから判別する機械学習アルゴリズム(ACCEL)を独自に開発しました。
と言うのもイギリスのBio bankには、
30~50代の男女約10万人を対象にリストバンド型の加速度センサーを使い、長い人で7日間にわたる加速度測定を行った膨大なデータがありました。
研究チームはこのデータに着目し、ACCELを用いて解析を行いました。

そこから得られた、睡眠データを21の睡眠指標に変換し、睡眠のパターンを8種類のグループに分類しました。
8種類の中には、”社会的時差ぼけ”に関連するグループや睡眠障害が疑われるグループが含まれることがわかったのです。
そこで、睡眠障害に当てはまるようなグループをさらに分析していくことで、新たに8種類のグループに分類することができました。
この中には、朝型や夜型に関係するグループもふくまれており、今まで抽象的だった生活習慣に関連するグループ分けがデータによって、はじめて明確に分かったのです。

今回の研究がさらに進むことで、将来的には気軽に個人が睡眠を測定し、自分自身の状態を把握することが可能になると期待されています。
その結果、心身の不調を把握できるようになり、今よりも健康的で快適な生活が送れるようになるでしょう。
今後のさらなる研究に期待したいです。

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