同じ幼稚園や学校の友人にいじめられたとき、
こんなことを周囲の大人に言われたことはないだろうか。
「彼(彼女)は、あなたのことが好きだから意地悪してしまう」
「仲良くしたくてやったことだから、許してあげよう」
今、この考え方は変わりつつある。
韓国などでは、このような事態が起こった際は
教師などの周囲の大人は意地悪をした子どもに対し
「自身の行動によってどのように相手が傷ついたか」
「相手を傷つけたり悲しませる行動はなぜとるべきではないか」
ということを指導する動きが広がっている。
確かに意地悪をした側の子どもは、無意識に仲良くしたい・相手の気を引きたいという感情を持っていたのかもしれない。
また、相手を許すことも確かに大切だ。
しかし傷ついた方が
「仕方がないから」「相手が自分のことが好きだから」とガマンをするのは、
彼らの心に良いこととは到底言えないだろう。
また、大人が「傷ついた側」ではなく「傷つけた側」により共感するというのは、改めて考えてみると違和感があるのではないだろうか。
「仕方ない」で終わらせるのではなく、
傷ついた側のことを想像させる体制が整っていくことを切に願う。