ワクチン接種を誤魔化して通報——ルール強化による弊害

イタリア北西部ビエッラの50代男が、新型コロナウイルスのワクチン接種を誤魔化そうとしたとして、通報された。

イタリア紙ラ・レプッブリカによると、男はシリコン製のカバーで腕を覆い、接種を受けようとした。

しかし看護師が異変に気づき、通報されることとなった。
看護師は後に「袖をたくしあげた際、腕の皮膚が冷たく、色が薄かった」と語っている。

地元警察は現在、捜査を進めているとのことだ。

なお、男は接種を行う前に自身のTwitterにて次のように投稿していたという。
腕や首のある上半身のシリコン製ボディスーツを例に挙げ、
「シリコンの下に追加で服を着れば、注射針が本当の腕に届かないかもしれない」
などと述べていた。

行政では今回の男の行動が、ワクチンは受けたくないが証明書を得たいと考えている人に悪影響を与えるのではないかと懸念が広がっている。

相次ぐルール強化

イタリアでは現在、ワクチン未接種者への行動制限が強化されている。
今年8月から、駅や映画館、レストランやジムといった人が多く集まる施設の利用には、ワクチン接種証明または陰性証明、あるいは回復証明の提示が必要とされていた。

そして現在は、ワクチン接種を終えている人、あるいは感染から最近回復した人しか持てない「スーパーグリーンパス」が必須となっている。
こうしたルール強化に対して、抗議行動が続いている。

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