「直美」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
研修医が直接、美容外科に入職することを指すこの言葉は、かつて医師のキャリアの新たな選択肢として脚光を浴びた。
しかし、今、美容外科の世界に大きな変化が起きている。
◆ 美容外科はもう安泰じゃない?
ここ数年、美容外科は過当競争の時代に突入している。
新規参入が相次ぎ、広告合戦が激化。SNSを駆使したマーケティングが必須となり、経営が軌道に乗らずに潰れるクリニックも増えてきた。
「年収○千万円」ともてはやされた美容外科の給与も、もはや安定とは言えない。
そんな状況を受け、研修医が美容外科へ直行する「直美」の流れは次第に下火となっているのだ。
◆ 代わりに注目される「直心」
では、研修医たちは今どこへ向かっているのか? その答えが「直心」だ。
これは研修医が直接、心療内科クリニックに入職することを指す新たな言葉。
社会全体でメンタルヘルスの重要性が叫ばれる今、心療内科・精神科の需要はうなぎのぼり。
実際、退職代行サービス「モームリ」の話題を見てもわかるように、ストレスから退職・休職する人が増え続けているのが現状だ。
◆ 研修医たちが心療内科に流れる理由
筆者の周囲でも、仕事のストレスに悩む人が後を絶たない。
こうした背景から、心療内科・精神科へのニーズは拡大を続けている。
これに伴い、心療内科へ進む研修医も増え、「直心」という言葉が生まれたのだ。
特に注目を集めているのが、業界最大手のメンタルクリニックだ。
担当者に話を聞くと、「当院への応募者は数年前の6倍の規模になっている」とのこと。
ただし、「誰でも合格させるわけではなく、厳選させていただいている。心理学トレーニングを経て、より良い心療内科・精神科の医師になってもらった方のみ採用している」とも語る。
◆ これからの医療の行方は?
ストレス社会が続く限り、心療内科・精神科の需要はさらに増加していくことが予想される。
かつての「直美」ブームが終わり、「直心」が新たな潮流となる今、私たちの社会はどこへ向かっていくのだろうか。
この流れが一時的なものなのか、それとも長期的なトレンドとなるのか——。
今後の動向を見守りたい。
【ネットの反応】
・メンタルヘルスの重要性が高まってるのは確かに実感する。
・研修医が心療内科に流れるのは社会のストレスの反映ってことか
・精神科ってかなりタフな仕事じゃない?続けられるのかな。
・精神科のニーズが増える分、医師のケアも必要になってくるかもしれませんね